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郷愁の風景(4) 金閣寺炎上 

623370_1 2007・4・6

(2007年2月小学校の同級生S君撮影)

 

 子ども達にこの火事のことを話すと「きゃあ、生きた歴史証人!」と笑われたけれど、この日のことは、なんだかみょうに覚えている。

 その日の朝方、まだ夜が明けきらないうちに、母が私たちが寝ていた2階の北側の窓を開けた。「さっきから消防のサイレンが鳴りっぱなし・・・どこだろう?」と言いながら窓から顔を出して松林の方を見ている。

「あれ、金閣寺の方だ・・・」

「わあ、煙がずいぶんあがってるわ。まだ燃えているみたい・・」

 2階の窓を開け放して父と母が話をし、私たちも起き出して、窓のでっぱりに身を乗り出していたら、近所の人たちも起き出して道路に出てきた。

「金閣寺みたいですな・・・」

「ものすご、燃えてますね。」

「ちょっと行って見てきましょう。」

 私たちも階下に降りて、外に出た。母に手を引かれながら、ちょっと不安な気持ちで石段を下り、川沿いの細い道を歩いて行った。その道は少しカーブしながら金閣寺の裏手の方につながっている。5,6分で、金閣寺の森の裏の広い道に出た。そこはもう、人であふれていた。たくさんの人が裏の山の方を見ながら、囁くように話していた。

「あの山に逃げ込んだんやて・・・」

「金閣寺で修業していたこぼうずやそうやで・・」

「なんで、また・・・」

 私も人ごみの間から、山の方をのぞいた。まだ薄暗い中をたくさんの松明がちらちら動きながら、山に登っていくのが見えた。犯人を追いかけている松明・・・・。なんだか怖くなってきた。

 消防自動車は裏手の池からホースで水を汲み上げ、消火活動をしているようで、道には濡れたホースが何本も交錯していた。そこからは、金閣寺の森しか見えなかったが、まだ赤い炎がかすかに見え、あたりは煙に満ちていた。

(どんなぼんさんやろ・・・)(なんで火なんかつけはったんやろ・・・)(つかまったらどないなるんやろ・・・)

私は小さな頭で一生懸命考えたけれど、わからない。家に帰ってきた頃、夜が明けてきた。

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コメント

現実のものと思えないような素晴らしい写真ですね。

投稿: kaz | 2007年4月 7日 (土) 06時22分

私の知っているのは、新しい金閣・・・昔のはどんなだったのでしょうね。でも義満創建当時はやはりこのように輝いていたのでしょう。
kazさんの山もそろそろですね。不定期便でも、また様子を知らせてくださいね。

投稿: Non | 2007年4月 7日 (土) 11時03分

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